2016/0217
「交雑」
アブラナ科は他殖性なので、他のアブラナ花粉で交雑しやすく、味が変わったり、
表現型が、異なるモノがでます。
今回は、白菜のように、葉の表面にポチポチができ、白菜の顔した冬菜が出現。
味も苦みが減りました。
そのせいか、お客さんのお手紙欄には、「柔らかくて食べやすい」との表現が多くなった気がします。
確かに柔らかさは、もともとの赤沼さんの冬菜の性格ですが、苦みが減りすぎたように思います。
どの味が好まれるのか、とても多種多様ですが、まずは自分が納得できる味を求めたいと考えています。
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アブラナ科
[旬の時期]1月-2月
長野県伊那地方、飯田地方で昔から食べられてきた伝統野菜の飯田冬菜が源です。この飯田冬菜は、上記の地方では9月頃から種がまかれ10月頃から青菜として食されています。冬の間は寒さが厳しいため、凍てつき一度枯れてしまいますが、4月頃新しい葉が芽吹きその葉を食します。種を持ち帰った能勢町では、伊那地方と比べると若干寒さ凍てつきが弱いので枯れてしまうことはありませんでした。そこで、能勢町では青菜が少なくなる1月頃から2月かけて出荷できるよう取り組んでいます。
[育種]
もともと、飯田冬菜じたい苦味のある菜っ葉だったそうですが、10年もの間、長野県辰野町沢底の赤沼薫さんが、苦味少なく食しやすいものを選抜し育ててきました。そのため、元もとの冬菜とは少し異なる品種となってきていて、赤沼さんの冬菜になっています。その種を譲り受け、大阪府能勢町に持ち帰り選抜して2年(2013/2月時点)。能勢も冬の間、凍結を繰り返すため、露地では葉が痛み葉色が紫がかってしまいます。そこで、能勢の寒さに耐え葉色が変わらない冬菜を選抜しています。
[味]
外見は大根の葉っぱ?のようなギザギザしたやつもチラホラ見えますが、味は小松菜+水菜+青梗菜を足したような複雑な味。不思議な味です。豚肉との愛称も良く炒めてもOK、普通におひたしでも、スープにも相性が良いようです。ぜひ、色々な料理にご利用下さい。
[品種名]
2013年11月、赤沼さんの冬菜からNOF TOMONARIの選抜育成を経て、新たな品種として『神主谷(カヌシヤ ka-nu-shi-ya)』と命名しました。以後、ご愛顧いただきますようお願い申し上げます。
元々、赤沼さんが育てておられた地名から名づけました。